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■第27回 環境とIT
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サブプライムローンから始まった金融危機は、自動車業界にも飛び火してい
ます。
最近の注目はフォード・GM・クライスラーなどのビッグ3をアメリカが救済
するかどうかという点にありましたが、ビッグ3救済法案が事実上の廃案と
なったことを受けて、世界経済への深刻な影響が心配されています。
さて、GMのワゴナー最高経営責任者は、こんなことを言っています。
「我々は間違いを犯した。事業に十分な柔軟性を持たせず、より燃費効率が
高い小型車の生産に向けて素早い投資ができなかった」
近年の自動車業界おける環境技術の進歩は凄まじく、ハイブリッドだけでな
く、クリーンディーゼルなども実用化されていますが、ビッグ3は確かに出
遅れた感があります。
全世界が環境に目を向け始めた時代であるというだけでなく、原油価格の高
騰も背景にあって、環境技術は様々な業界に影響を与え始めています。
景気が停滞しているのに、物価が上がることをスタグフレーションと言いま
すが、これは需要と供給のバランスが大きく崩れているときに発生します。
近年では、原油・食料の価格が上昇しています。
そして、スタグフレーションは需要と供給のバランスを正常化する方向に向
かうためのエネルギーを生み出すことが多いようです。
近年の原油価格の高騰は、燃費の向上を加速させる力になったと考えると、
必然というか、神の見えざる手だったのかもしれません。
●ITと環境
もちろん、コンピュータの世界でも、環境対策は進んできています。
例えばコンピュータの頭脳であるCPUは、クロック周波数の高さを競ってき
ましたが、同時に消費電力は大きく膨れ上がりました。
性能が良いことはいいことなのですが、放出される熱量も非常に増えてしま
い、空調の費用も増え続けていきました。
まさにダブルの出費です。
増え続ける運用費を削減したいというニーズは新たな技術に繋がります。
CPUは低消費電力のものが人気を集め、サーバの仮想化によって重要度の低
いサーバは撤去され、OSは作業量の少ないときは消費電力を減らすようにな
りました。
現在は地球温暖化のためか、環境に対する意識が高い時代ということもあっ
て、環境面(特にCO2)ばかりが取り上げられがちですが、本質的な所は無
駄なエネルギーを削減していくことにあります。
環境が叫ばれ始めた頃は、CO2を削減するために新しい機械を導入したり、
植林をしたりとお金が掛かるイメージが先行したせいか、経営と環境は反比
例との声もありました。
しかし、無駄を省く技術によって運用コストが下がったり、時間も節約でき
るのですから、むしろ経営とセットになりつつあり、この流れは当分続くと
考えられます。
●どんなものがあるか
少し例を挙げてみます。
直接的に環境に関係しないものもありますが、何かを削減できるという視点
で他にも無いか考えてみると、新たなビジネスに繋がるかもしれません。
・電子会議 … 出張費と移動時間を削減できます。インターネット上のサ
ービスを利用したり、専用アプリケーションをインストールしますが、
導入費用はかなり安くなっています。
・サーバ仮想化 … 1台のサーバに複数の仮想サーバ環境を作ることがで
きるので、ハードウェア購入費・運用費・設置スペースなどを削減でき
ます。
・オンラインストレージ … 大事なデータをインターネット上の仮想スト
レージに保存します。災害時のリスク分散やバックアップ等・運用費の
削減に繋がります。
・音楽・動画配信 … CDやDVD作成に関する費用、流通に関わるコストや
時間を削減できます。
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