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■第1回 エースの使い方
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システム会社には、大体エースと呼ばれている人がいたりします。
社内で特にスキルが高く、生産性が優れている人です。
スキルが高いため、いざという時にはありがたい存在なのですが、使い方が
誤っているケースをよく見かけます。
●野球では
野球でエースと言えば、先発で登板して失点を抑え、その間に攻撃陣が点を
取るという戦術で使われます。
また、抑えのエースというのもあり、点差が1点で勝ち越している終盤で逃
げ切るときに使われます。
どの球団を見ても、エースを敗戦処理で使っているところなどなく、勝ちに
いきたい場面で使うというのが、素人でも分かる使われ方です。
●システム開発では
ところが、システム開発では、敗戦処理で使われるケースが目立ちます。
どこかのプロジェクトで技術的な問題が発生した時など、現場からの強い要
望でエースの投入が挙がってくることがあります。
技術の不足により問題が発生した場合など、エースの投入は状況を一変させ
るだけの力があります。
しかし、プロジェクトの建て直し役のように、プロジェクトにどっぷり浸か
らせてしまうと、いずれエースは職場を去っていくでしょう。
自分の失敗でプロジェクトに問題が発生したなら、仕方ないとしても、他人
の失敗に対する尻拭いは誰だって嫌なものです。
「自分ならこんな失敗しないのに」という思いもあるでしょう。
努力して学んだ知識が、他人の尻拭いのために使われていると気付いたとき、
多くの人は転職を意識します。
また、エースを他のプロジェクトに取られてしまったプロジェクトは、それ
が原因で上手くいかなくなることもあります。
まさに、悪循環です。
では、どうすれば良いのか?
プロジェクトに問題が発生したとき、技術的な不足が原因なら、技術的な相
談でのみエースを使います。
常にプロジェクトの立ち上げから参加させるようにし、プロジェクトが失敗
しないために技術を使ってもらいます。
そうすれば、すくなくともエースが投入されているプロジェクトは、成功す
ることになります。
デスマーチ状態になってしまったプロジェクトは仕方ありません。
エースを投入したい気持ちを抑えつつ、プロジェクトの完了を目指して、外
部から人員を集めるべきです。
外部から人員を集めれば、人件費が増えてしまいますが、その分はエースに
成功プロジェクトで稼いでもらうことで穴埋めします。
大切なことは、成功プロジェクトを作り出すことです。
そうすることで、そのやり方を学んだエンジニアが、エース級に成長してく
れ、やがては失敗プロジェクトが無くなっていくのです。
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