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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■第2回 残業前提のプロジェクト ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  仕事柄、様々なプロジェクトの案件情報を見ることが多いのですが、見るだ  けで憂鬱になる案件があります。  残業200時間以上、休日出勤ありとか。  中には、まだ開始していないプロジェクトもあったりして、発注者側がどう  いうつもりで書いているのか理解に苦しみます。  残業は、プロジェクトに問題が発生したときに、スケジュール通り進行させ  るための切り札なのです。  切り札を最初から切ってはダメですよね。 ●IT業界の新3K  かつて、3Kという言葉が流行った時期がありました。  きつい(Kitsui)、汚い(Kitanai)、危険(Kiken)の頭文字がKで始まる  ために、このように言われ、やりたくない仕事の代名詞のように使われてい  ました。  最近では、このIT業界にも新3Kが出てきました。  きつい、帰れない、給料が安いの3つです。  さらに、休暇が取れない、規則が厳しい、化粧がのらない、結婚できないを  加えて、7Kとする場合もあるようです。  この3Kという言葉が使われ始めてから、IT業界に就職を希望する学生が  減っていきました。  誰だって、つらい仕事なんて嫌ですから、当然といえば当然です。 ●残業の実態  3Kの根本的な原因は、残業にあります。  残業が多くなれば、当然の事ながら家に帰れません。  残業が多くなれば、肉体的にも精神的にもつらくなります。  残業が多くなれば、残業代がバカにならなくなるので、会社側としては減ら  す方向を考えるため、作業に対して給料が安くなってしまいます。  残業代を減らすため、労働制を導入している会社も多いようです。  会社としては、最初に予算が見積もれるメリットがありますし、残業するか  しないかは本人の努力次第という、ある意味ではフェアな部分もあります。  しかし、実態は残業代カットと同じ意味であることが多いです。  明らかにこなせない仕事量を割り振ってきたり、定時までに作業が終わって  いると、「暇なら手伝え」と作業を追加されたりします。  また、会社が「残業しない奴は怠け者」という評価をする場合もあります。 ●残業禁止  これまでに書いたとおり、残業にはメリットがありません。  現場だけでなく、経営側としても人材の流出を防いだり、社員の健康を考え  ると、残業をできるだけ減らす努力をすべきです。  そこで、  ・緊急の場合を除いて、残業禁止  ・残業は無いが、スケジュールは死守する  ・残業が少ない人は効率的に仕事をしていると評価する  この3つを実践してみてはどうでしょうか。  私は、実際にやってみたことがあるのですが、発表したとき、メンバーの目  が点になっていたことをよく覚えています。  その会社では、残業が当たり前に行われていて、毎日のように誰かが徹夜し  ている状態でした。  残業前提の空気を一変させる方針なので、少々とまどったようです。  それだけ、残業というものが刷り込まれてしまっていた訳ですが、命令とし  て実行させました。  その結果は、驚くべき成果でした。  残業が禁止されたことで、その日の作業を計画的に考えなければならないた  め、自身の中でデッドラインを引くようになります。  その結果、デッドラインを死守するために効率的な作業を考えるようになり、  生産性が飛躍的にアップしました。  ダラダラと仕事をしないため、製品の品質も向上し、不具合の発生件数も少  なくなり、生産性と合わせて利益率の向上に繋がりました。  また、仕事が定時で終わるため、家族や恋人と過ごす時間、趣味に費やす時  間が増え、メンバーの生活が充実するようになったようです。  みなさんも、残業について考えてみてはいかがでしょうか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━